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若手税理士のいろはにほへと

若手税理士のいろはにほへと

   

日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報等についてはご自身にて十分にご確認下さい。

若手税理士のいろはにほへと

公表裁決

国税不服審判所の公表裁決を確認 令和元年7月2日裁決 法人税

2020年11月09日|近藤会計

大雄山最乗寺、苔むしています


税理士の近藤慎之助です

国税不服審判所の公表裁決 令和元年7月2日裁決です

法人税の重加算税取消事案です

図面の電子データ化ソフトの工事完了日について、業者と通謀して虚偽の証憑書類を作成したとして、重加算税を賦課決定しています

工事代金は405万円、手書きの図面を電子データ化して上書きも可能?で、今までエクセルやCADデータで統一されていなかったものを統一する目的で導入ということで、とても便利そうに聞こえます

結論としては、会社の管理体制などから見て、今般の工事は役務の提供が実質的に完了しているとの認識の下にあり、取引先と通謀して意図的に虚偽の検収日を記載したとは認められないとして、重加算税を取り消しています

国税不服審判所の公表裁決を確認 令和元年11月12日裁決 相続税

2020年11月07日|近藤会計

税理士の近藤慎之助です

令和元年11月12日の裁決事例です

相続税の広大地評価と土壌汚染浄化費用の控除額について

1.広大地は分譲マンション適地ということで、否認されています
直近で建築された4件の建物のうち3件がマンション1件がコンビニということ、つまり、マンション敷地に移行しつつある地域ということなのでしょうね。実際に相続後、売却先の業者は対象地上に7階建てのマンションを建築しています。

2.土壌汚染浄化費用として控除すべき金額は見積書の金額(5130万円)か実際の負担額(2560万円)を基準にすべきか
この結論は面白かったですが、よく考えれば妥当な結論として見積書の金額×80%で決着しています。
理由として➀見積もりした業者はちゃんとした業者だった➁見積書と実際の負担額の差はちゃんとした理由があり(仮設工事、山留工事、掘削工事などは建物建築時に別の業者にお願いした)、5130万円は土壌汚染対策工事費用の総額としては妥当な金額であった。

実負担額には何が作業項目として入っているのか注意すること、を教訓にしたいと思います。

国税不服審判所の公表裁決を確認 令和元年11月28日裁決 所得税

2020年11月02日|近藤会計

税理士の近藤慎之助です

令和元年11月28日裁決

主に、上場株式の取得費の判断についてですが、目新しい論点ではありません

実際には争点は2点あり
1.上場株式の譲渡損失を当初申告に記載しなかった場合に、修正申告なりで考慮できるかどうか

2.上場株式の取得費について概算取得費か名義書換日か

1.については当然に不可です、当初申告において確定申告をしないことを選択したものと認められるということ

審判所は、ここで、租税法律主義の下において、請求人の当該主張は独自の解釈を前提とするものと言え採用することができない、としています
租税法律主義とはこのように使うのですね、、、

2.の争点について、名義書換日を調べて取得時期とし、その時期の終値相場で取得価額を算定する方法で良いと、以前からされていますが、実際には最初の名義書換日が分からないことが大半ではないでしょうか?私はその方が多いので、結局のところ概算取得費となっています。。。

2.の争点は税務雑誌に取り上げられることが多いですが、むしろ、当たり前だけれども、争点1.についてはくれぐれも譲渡損失をスルーしないように改めて注意が必要です

国税不服審判所の公表裁決を全件確認 令和元年12月18日裁決 相続税

2020年10月30日|近藤会計

税理士の近藤慎之助です

令和元年12月18日裁決

相続税にかかる重加算税の取消事案です

税務署からの「相続についてのお尋ね」に対して、財産の一部のみを記載して提出したことは隠ぺい仮装行為といえるとして税務署より重加算税賦課決定されています

税務署の調査にはしっかりと応じており、すべての財産が記載された財産一覧表を調査の際には調査官に提示しているなどの前提があり

そもそも、お尋ね文書は、あくまで税務署が納税者に対して任意に提出を求める性質のものであり、相続財産も概括的な金額記載を要求しているにすぎないから、仮に納税者が提出したお尋ね文書に記載した相続財産と実際の相続財産に乖離があったとしても、それをもって、直ちに納税者がお尋ね文書に意図的に虚偽の記載をして提出したとは認められないという判断をしています

また、この判断とは別に、意図的に相続税の申告書を提出しなかったと外部からもうかがえるかどうか判断していますが、こちらも、特段の行動があったとされる事情は見当たらない、としています

自身で相続税の申告をしようと頑張っても、結果として申告期限に間に合わず期限後申告になってしまった、という案件は稀にありますからね、重加算税は確かに厳しいような。。

国税不服審判所の公表裁決を全件確認 令和元年11月20日裁決 法人税

2020年10月29日|近藤会計

税理士の近藤慎之助です

令和元年11月20日の裁決です

法人税にかかる重加算税の取消事案です

法人を解散後の清算中に法人所有の山林(取得費1800万)を1億で譲渡したが無申告であることが、隠ぺい仮装に該当するかどうか

論点とは関係ありませんが、請求人は税務職員に「勝手にしろ、申告もしない」、「勝手にしろ、そのうち時効が来る」などと発言しているようです、、、うーん

という発言がありながらも、審判所は隠ぺい仮装の事実があったとは認められないとしています

これは、
1.調査時に、売買契約書や決済代金入金の通帳を提示し、請求人が説明していること
2.調査当初より、山林事業に関しては経費がかかっていることを主張しており、請求人は譲渡による所得が生じていないと認識していた可能性も否定できない

という点から明確な無申告の意図に基づく行為であったと評価することはできない、としています
表現を変えると、当初から法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとはいい難い

疑問なのは、請求人は税務署に出向き、山林を譲渡した場合に法人税が発生しない特例がないか相談しているのですが、この辺りは、所得が生じていないと認識していた、といえるのかどうか、、、

それにしても審判所というのはクールだなぁ

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